2010年12月27日月曜日

年末時間があるあなたに 読書のすすめ その1

とうとう、絶望的な程やることがない。
就職活動は年末は休業状態。面接予定も全く無し。


結構はまっていた昼間の韓国ドラマ(主にラブコメ)も飽きてきた。
どうにも、演出なのか最終回に近くなると、主人公の男性が歌ったり、恥ずかしくなるような大げさな愛の表現をしたりと、日本人には見ていられないシーンが多くなり、CMの長さに耐えられなくて録画して見ていたのだが、とうとう最後は録画2倍速で見て、何とか見終える始末。

見たいレンタルDVDは借りたいものはレンタル中。


そこで、読書。仕事をしている時はなかなか読書と言っても、仕事に関連するものが多かった。
しかし、現在は時間はたっぷりあるので、絶対読まなかったような種類の本を読んでみたい。


そんな時見かけたのが「武士の家計簿」。当初は「映画化の原作小説」とばかり思っていたが、実は30年以上に渡るある家の家計簿をじっくりと掘り下げて書いたノンフィクションだった。通常なら、歴史マニア以外には需要がなさそうなテーマの書籍だ。しかし、しかし、筆者のこの古文書にかける情熱からか、大変読みやすい。そして、いつの時代も他人様の懐事情は面白い。
涙ぐましい家計再建のストーリーとして十分に楽しめる。(節約とかの言葉が生ぬるいほどこの家計簿の家計は破たんしていた。)また、3代に渡っての立身出世ストーリーにもなっているので、すっきりした気分にもなれる。
この本の主人公達は、「筆と算盤」の達人であり、数学分野から始まる身分制度の崩壊という観点は確かに近年のインドの例を見ても納得がいく。私は元エンジニアだったが、当時、彼らは数学のレベルがとても高く、色々問題はあったがどんどんIT分野において活躍の場を広げて行った。当初の躍進は低賃金によるところも大きかったが、やはり数学の力がなかったら今ほど彼らはIT分野で活躍しなかっただろう。なお、現在ではインド人は、私が属していた金融系のエンジニアの範疇では低賃金ではない。むしろ、「英語と数学」を理解する付加価値のあるエンジニアとして、場合によっては日本人エンジニアより余程高給取りだ。
なお、本書は、読み終えた後、だから何?ということで、何かを得る種類の本ではないので、自己研鑽だなんだで仕事に関わる書籍を読まなきゃいけない人向けではなく、年末絶望的に時間がある人に、要するに心と時間にゆとりがある人にお薦めな一冊だ。

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