2011年3月30日水曜日

それでも春はやってくる。

地震から2週間以上経ちますが、余震もあるし、原発問題と、落ち着かない日々が続くものですね。
今回の地震で思ったのですが、ソーシャルメディアと言われるものが毒にも薬にもなると実感したことです。

色々な方のブログを拝見すると、善意の書き込みを多数拝見しますが、必ずしも正確でない情報が大量に見受けられました。

姉から、原発問題が発生した翌日位に福島市に友人がいるが、twitter の書き込みを見て、ヨウ素(なんとうがい薬でも良いかとまで)を飲むべきなのかとメールを送ってきて、慌てて止めました。
母は原発の状況を恐れて、東京も危ないんじゃないか、私に外出しないでくれと言いだしました。

私は母と姉に デマを広げることで、私達が加害者になるかもしれないと、かなりきつく言わざるえませんでした。不安を煽るなとも。一番怖いのは親しい友人をそれで傷つけてしまう可能性です。

信ずるにたる情報源や、家族全員に緊急事態発生の際の連絡手段や、方法等を一から確認しました。以来、深夜早朝のメールが減り私もようやく眠れるようになりました。
地震速報で、もともと睡眠が浅かったので、ちょっと困惑しました。ただ、母親という生き物は子供の心配をよかれと思ってするものなので、仕方ないですね。

今回印象的だったのは、新米ママの姉。
姉は普段関東で生活していますが、子供を連れてたまたま西の親戚宅におり、地震を免れました。
しかし、自分の身が安全だったが故に、今後の生活に当初から不安を強く抱いてしまったようです。
今は回復しましたが、その後体調不良で寝込んでしまいました。
都内にいた私はその頃不安より、たび重なる揺れの恐怖や停電前の準備に追われて今後の不安より、恐怖と混乱を耐え抜く必要があって、集中していたような気がします。(私は計画停電区域外ですが、友人が停電で懐中電灯が壊れて買いに走ったのです。)
姉が私より過剰に不安に駆られたのを考えれば、今回の地震で被害のなかった関西方面でも、過剰な食糧、飲料備蓄の欲求が出たのは、心理学の専門家ではないですが、充分に理解できます。


ビジネスでも同じことですが、正しい情報を情報の海から取りだすことができるかできないかは、仕事を運営する上で大事な要素だと思います。

前代未聞の災害の場合時に、経験や過去の事例の想定が複数発生してしまい、必ずしも役に立ちません。

今回も、経験談や、個人の見解、知識の書きこみ含め、大半のブログやtwitterの書きこみは善意のように見えました。しかし、その善意の声が、時に凶器になり得ることを私自身痛感しました。

しかし、ソーシャルメディア含め、ITはプラスの側面も多く見出すことができました。
例えば、東大の早野先生、中川先生のtwitterです。このお二方は連携をされているらしく、おかげで私の場合は早い段階でかなり信頼に足る情報を学ぶことが可能でした。
その後は、文部科学省、東京都などのホームページも見ています。また、しかるべき学会の発表も読んでいます。

メディアと知識の使い方は個人に委ねるしかありません。しかし、それを使う側も、受け取る側も、善意だけでは成り立たないことを十分理解し、不特定多数に情報を電波する際は、一人一人が加害者にならないために気を付ける必要があるでしょう。

また、情報を選別するためにも、知識をインターネット検索での集合だけに頼らず、自分の中に知識を蓄積させていきたいと個人的には考えています。
実は今回、私も何かしたいと思いつつ、実際はニーズにあった対応がしきれなかった、自分の家族や友人をフォローするので手いっぱいでした。

さて、都内では桜が開花し、いよいよ春を感じる季節です。
東北地方、関東の北部など一部地域の春は少し先になりそうですが、早くこの事態が快方に向かうよう願ってやみません。

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